左右の股関節が健康のカギ

心身不調の共通点

私は小学6年生くらいの頃から、母が院長を務める鍼灸整骨院の手伝いをしていました。

そこでは、いつも開院の一時間前から院の前に置いてあるイスに座って、まだかまだかと施術を待っている方や、デスクワークで肩や首がこりすぎて頭痛やめまいがある方、脳卒中、脳梗塞により片麻痺になってしまった方、毎日のストレスから心身に支障をきたしてしまった方、末期のガンを患っている方など、他にも症例を挙げればキリがないほどたくさんの方々が来院していました。

礒谷療法の視点で見ると、その方々に必ず共通していたのは、左右の足の不安定さでした。

私は子供時代から施術所が遊び場だったので、中学生の頃には視診、触診、問診などをある程度のレベルまで出来るようになっていました。

ですから、人をパッと見て「足腰が不安定だな」とか「歩き方が妙だな」ということは、当たり前に気付くことでした。

皆さんも、通勤電車や街中でこれからおぼえる礒谷療法の視点を使って注意深く人を観察していただければ、多くの人の左右の足のアンバランスが見えてくるかと思います。

足のバランスは心身のバランス

色々な健康法や礒谷療法を学んで、20代の頃から自分に対しての実践と研究、患者さんに施術をしてきた私からすれば、どのような方でも礒谷療法を理解して実行することによって、今よりも心身共に楽に良くなり、様々な病からも身を守ることができる。そのように心から確信をしています。

先代の礒谷圭秀先生と一緒に街を歩くとよく聞かれたのは「あの人は何型や?」「あの人は?」という礒谷療法独特の診断基準脚型でした。あくまでも道行く人なので、瞬間的にパッと見て判断をしなくてはなりません。

私は「LXです」とか「あの方は相当危ないRXですね」というと、先代は「そうや!よくわかったね」と仰っていましたが、かなり重篤そうな脚型をされている方を瞬間的に見わけることはできても、さすがに街中で声を掛けて股関節を矯正するわけにもいきません。その度に、施術者の心境としてはいつも「申しわけない」という気持ちになります。

多くの方々にとって大切なことは、左右の足が骨盤から同じ長さで伸びて安定しているということなのです。

礒谷療法では、左右の脚がバラバラに崩れていたり、不安定な歩き方になることこそが、心身不調の根本的な理由であると考えています。

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